今回の症例は、鼻涙管閉塞による急性涙嚢炎で涙嚢鼻腔吻合術DCRを行った方です。
鼻涙管閉塞とは、涙の排水管下流が閉塞する病気のことです。
この場合、放置すると感染症を発症して涙嚢炎という重篤な病態に進展します。
放置すると目頭側~鼻の付け根あたりが、腫れ上がり、涙が止まらなくなり、そこから皮膚を突き破って大量の膿が出てきます。最悪の場合、眼球や脳へ波及して大変なことにもなりうる危険な病気です。
では症例を見ていきましょう。
75歳女性。元々、両眼鼻涙管閉塞があり放置していたところ、急性涙嚢炎を発症して鼻の付け根から膿が大量に出てきて来院されました。

大変な状態です。下まぶたがパンパンに腫れており、皮膚から膿が出ています。
鼻涙管閉塞を放置した結果です。

当然涙は溢れています。

このように膿が皮膚を突き破って出てきます・・・
よくいらっしゃいます。なかなか涙目を治療しようとする方が少ないので、ここまで悪化する方が多いのが現状です。
もちろんこのまま放置すれば顔面全体に感染が波及するので、すぐ抗生剤点滴を行い、1週間以内にすぐ涙嚢鼻腔吻合術を行いました。
結局原因は鼻涙管の詰まりなので、これを解除しないと全く治らないのです。

涙嚢鼻腔吻合術DCRを行った1週間後です。いかがでしょうか。
涙嚢鼻腔吻合術とは、涙の通り道と、鼻腔をつないてあげる手術です。
すぐ涙嚢炎が治癒しているのがわかります。
手術中に大量の膿を排出しました!

もちろん涙の量も改善しました!
反対目も鼻涙管閉塞がありましたので、将来同じようになる可能性が憂慮されましたので、同時にDCRを行いました。

なんとか眼球も無事に感染が波及することなく経過しています。
まれに視神経まで感染が波及して失明する人もいます。
涙目は侮ってはいけません。1日数回涙を常に拭いてませんか?
おかしいな?と思ったら、当院でも、他の眼科でも構いませんのでお早目に受診してください。
急ぎの手術ならすぐ対応します!
【費用】保険診療の場合:涙嚢鼻腔吻合術
健康保険適応 3割負担 70,470円(税込み)@片眼
*自己負担額は保険負担割合や診療内容により異なります。
*高額療養費制度適応の可能性あり
【主なリスク・副作用】
- 腫脹、内出血
- 左右差
- 瘢痕形成
- 感染
- 再発
- 再手術の可能性
※掲載写真は患者様の同意を得て掲載しています。
※治療効果には個人差があります。
※掲載内容は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。

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