70代高齢の甲状腺眼症。右上まぶたの引き攣れで目が閉じれなくなった!外来ステロイド注射で目が閉じれるように!

今回の症例は甲状腺眼症についてです。

甲状腺眼症は、外眼筋という眼球を動かす筋肉に炎症が広がって、場合によっては上まぶたを引き上げる上眼瞼挙筋にも飛び火するので、そのため上まぶたが引き攣れて目が閉じれなくなります。

これまでは手術で筋肉を外してわざと眼瞼下垂を作って無理やり下げる方法がありましたが、ステロイドを特殊な方法で眼球後方に注射することである程度よくなります。

では症例を見ていきましょう。

70代女性。2年まえから動悸や発汗があり、内科でバセドウ病と診断されました。それから右目が閉じなくなったため、甲状腺眼症の疑いで当院受診されました。

もともとは両目とも眼瞼下垂だったと思います。しかし、右眼だけ炎症のため、上まぶたが引き攣れています。その為眼球突出しているようにみえますが、眼球突出はありません。そのようにみえるだけなのです。

このため、充血がひどいですね。目が閉じれないんです。

MRIでも炎症が確認できましたので、甲状腺眼症の診断をつけ、ステロイドを眼の奥に注射しました。

1回目注射1か月後です。

かなり右目が落ちてきました。しかしまだ引き攣れが残っています。

下みてもらうとわかりますね。上まぶたがついてきていません。

再度注射を行いました。2回目注射後の1か月目です。

かなり自然になりましたね。おおよそ1~2回程度で改善するパターンが多いです。

これを全身にステロイド注射することなく、目元だけの注射で外来通院にて管理することが出来ます。

一旦ステロイド注射を中止して再発しないか経過をみました。

初診から半年目です。

症状も全て改善し、快適になったとのことです。

再発しないだろうと判断し、当院の外来は卒業となりました。ここから減圧術希望の方は、手術の相談をしていくこともありますが、このままで十分という方もいますので、そのようにしています。

甲状腺眼症の管理は、患者さんの負担も少なくありません。出来るだけ外来で負担が少ない、そして効果的な治療をしていきます。

【費用】保険診療の場合:

眼瞼下垂(挙筋短縮)手術
健康保険適応 3割負担 50,000円(税込み)@両眼

睫毛内反症手術
健康保険適応 3割負担 40,000円(税込み)@両眼

霰粒腫摘出術
健康保険適応 3割負担 2,100円(税込み)@片眼

*自己負担額は保険負担割合や診療内容により異なります。
*他手術料金は都度お問い合わせください。

【主なリスク・副作用】

  • 腫脹、内出血
  • 左右差
  • 瘢痕形成
  • 感染
  • 再発
  • 再手術の可能性

※掲載写真は患者様の同意を得て掲載しています。

※治療効果には個人差があります。

※掲載内容は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。

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