今回の症例はバセドウ病による甲状腺眼症についてです。
甲状腺眼症では上まぶたを挙げる筋肉に炎症が波及することで、過剰に上眼瞼挙筋が収縮して、上まぶたが引き攣れてびっくり目のようになる方がよくいます。
その場合、奥にあるまぶたの筋肉めがけてステロイドを注射することで、炎症を消火していかなければならないのです。
では症例を見ていきましょう。

30代男性。12年前から眼球突出と上まぶたのひきつれがあり、痛みも伴っていたので治療目的に当院を受診されました。明らかに左眼のみ上まぶたが引き攣れていて、びっくり目にみえます。

充血も強いですね。甲状腺眼症の活動性を示す指標の1つです。ある程度活動性があることがわかります。
まずこれを治療しなければいけません。MRIで炎症も確認できましたので、ステロイド眼窩内注射を行いました。
何度か治療を行った結果・・・

最終的にはここまできました。元々あった眼瞼下垂が少し目立っていますが、かなりまぶたのひきつれが改善しております。実は、まぶたは下がっているより、上がりすぎている方が違和感強く感じます。
比較してみましょう。


どっちが違和感少ないでしょうか。やはりびっくり目になっている方ですよね。
これは眼瞼下垂手術においても同じことが言えます。やりすぎより控えめがよい理由なのです。
やりすぎたら失敗!といった印象につながりやすいです。ですから症状改善するギリギリのラインを狙ってやや控えめに仕上げることが大切なのです。
甲状腺眼症も点滴による全身投与ではなく、局所的に病変のみ選択的にステロイドを注射する外来で管理する方法もあると、知っていたただきたいです。
【費用】保険診療の場合:
・眼瞼下垂(挙筋短縮)手術
健康保険適応 3割負担 50,000円(税込み)@両眼
・睫毛内反症手術
健康保険適応 3割負担 40,000円(税込み)@両眼
・霰粒腫摘出術
健康保険適応 3割負担 2,100円(税込み)@片眼
(*自己負担額は保険負担割合や診療内容により異なります。)
(*他手術料金は都度お問い合わせください。)
【主なリスク・副作用】
- 腫脹、内出血
- 左右差
- 瘢痕形成
- 感染
- 再発
- 再手術の可能性
※掲載写真は患者様の同意を得て掲載しています。
※治療効果には個人差があります。
※掲載内容は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。

コメント